総合おすすめ度
映画的品格のある演出とスジの静かな怪演が唯一無二の強みだが、物語のカタルシスを意図的に排除した構成がそのまま弱点にもなる。主人公への共感を切り捨てた脚本は評価が大きく分かれ、「重すぎて観続けられない」という離脱者が後を絶たない問題作。
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胸キュン 3/10
ユミとジフンの関係は打算の結婚であり恋愛感情は薄い。情愛的な温かみはほぼ描かれない。
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笑い 2/10
終始シリアスかつ陰鬱で笑える要素はほぼ皆無。コメディ要素を狙っていない作品。
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癒やし 3/10
ユミの父親との関係に唯一の温かさがあるが、全体的に重苦しく心が休まる場面は少ない。
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感動 6/10
貧しさとプライドの狭間で生きた女性の軌跡として、観終わった後に重く深い余韻が残る。
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スリル 6/10
ヒョンジュとの対峙など心理戦的な場面は緊張感があるが、スリラーとして一線を画す緊迫感はない。
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痛快 3/10
カタルシスを意図的に封じた作りで、スカッとする場面はほぼない。それが本作の美学でもあるが。
Streaming
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見放題
月額目安 600円〜視聴する
Story
洋服仕立て屋の一人娘として育ったイ・ユミ。大学受験直前に強制転校させられ進路を狂わされた彼女は、親を喜ばせるために合格の嘘をつく。その小さな嘘が連鎖し、やがてユミは元雇い主である富裕層の女性「イ・ヒョンジュ」の学歴と英語名「アンナ」を盗み、全く別人として上流社会を生き始める。
Highlights
- ペ・スジが全てを脱ぎ捨てて挑む「悪女」演技
清廉なイメージのペ・スジが、感情を押し殺しながら周囲を欺き続ける女性を体現。台詞よりも沈黙や視線で語るミニマムな演出の中で、スジの静かな狂気が際立ち、国民的アイドルから本格俳優への変貌を証明した代表作となっている。 - 貧富格差と上流階級の欺瞞を鋭く切り取る社会性
嘘をついたのは貧しいユミだけではなく、上流社会こそが欺瞞と権力濫用に満ちているという逆説を描く視点が鋭い。アンナを利用しようとする人間たちの醜さが、主人公の行動に奇妙な正当性を与える構造が見事。 - ディレクターズカット版(全8話)を見るべき理由
配信プラットフォームが監督の許可なく6話に圧縮した問題作でもある。全8話のディレクターズカット版では登場しないキャラクターや重要な場面が補完され、ユミの心理描写と物語の整合性が大きく異なる。正規版として8話版での視聴を強く勧める。
Reviews
良かったという声
- ペ・スジが「役が生きている」と言いたくなるほどの演技を見せる。特にアンナとしての冷静な振る舞いとユミとしての素の感情が交差する瞬間の表情は、セリフなしでも息を呑む場面ばかりだった。
- 嘘をつく背景にある貧富の差やプライド、社会の理不尽さが丁寧に描かれているため、共感はできなくても理解はできてしまう。ドラマ全体を通じて静かに、暗く、淡々と進むのに気づいたらのめり込んでいた。
- ゴテゴテのご都合主義がなく、ツッコミ要素が少ない。ミニマムで無駄を省いた演出と映像の品が際立っており、単なる「悪女もの」に留まらない文学的な余韻がある。良い意味で一般的な韓国ドラマとは一線を画す作品。
悪かったという声
- 主人公の生き方にほとんど共感できず、ドラマを観る体力が必要な作品。偽りを重ねていく姿に嫌気がさして1話で一旦離脱する視聴者も多い。スカッとする場面も少なく、重さに耐えられる人を選ぶ。
- 特に盛り上がりの山場がなく、展開がゆっくり進むため「地味」「暗い」と感じる人も多い。爽快感やカタルシスを求めて観ると大きく期待を裏切られる可能性がある。バーンドーンな展開を求める人には不向き。
- 主要男性キャラクターの印象が薄く、ジフン役のキム・ジュンハン以外の男性陣が記憶に残りにくい。女性キャスト中心の作品であることを理解した上で観ないと物足りなさを感じるかもしれない。
For You
- 派手さより余韻と静けさが好きな人におすすめ
- ペ・スジの演技力を再評価したい人におすすめ
- 社会格差や不平等を鋭く描くドラマが好きな人におすすめ
- 悪女でも応援してしまう複雑な主人公が好きな人におすすめ
- 映画的な映像美とミニマムな演出が好きな人におすすめ
Cast
About
| 原題 | 안나 |
|---|---|
| ジャンル | サスペンス、ヒューマンドラマ |
| 話数 | 8話 |
| 放送局 | Coupang Play |
| 本国放送 | 2022年6月24日 〜 2022年7月9日 |
| 日本配信 | 全話配信済(2022年8月22日〜) |
| 監督・演出家 | イ・ジュヨン |
| 脚本家 | イ・ジュヨン |
| 制作会社 | コンテンツマップ |
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