百想芸術大賞三冠という実績に恥じない完成度。シン・ハギュンの演技は唯一無二で、閉鎖的な田舎を舞台にした緊張設計も秀逸。ただし序盤の没入障壁が高く、後半はサスペンスとしての疾走感が失速気味。万人向けではなく骨太ミステリー好きに特化した一作。
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胸キュン 2/10
ロマンス要素は皆無に近い。男同士のバディ関係と犯人への執念が主軸。
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笑い 1/10
全編重厚なサスペンス。笑える場面はほぼ存在しない設計。
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癒やし 2/10
田舎の自然描写は時折美しいが、基本的に不安と緊張が持続する作品。
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感動 7/10
トラウマを抱えた2人が互いを通して人間としての向き合い方を問い直す後半の構造が重厚。
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スリル 8/10
誰が怪物かわからない構造、伏線の緻密さ、役者の心理演技の三重奏で知的緊張が最後まで持続。
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痛快 5/10
悪の断罪はあるが、後味はカタルシスより余韻・虚無感。スカッと系ではない。
Streaming
Story
韓国・ムンジュ市の片田舎にあるマニャン派出所。20年前に妹を失踪事件で失い、自らも容疑者にされた過去を持つ警部補イ・ドンシク(シン・ハギュン)。かつてはソウルで広域捜査隊の刑事として名を馳せた彼のもとに、警察庁次長の息子であるエリート警部補ハン・ジュウォン(ヨ・ジング)が赴任してくる。2人がバディを組んだ矢先、20年前とよく似た猟奇殺人事件が発生。互いに疑念の目を向けながらも捜査を進めるなか、この街全体が何かを隠していることが見え始める。本当の”怪物”とは誰なのか——。
Highlights
- 演技の怪物2人が激突
「演技の神様」と呼ばれるシン・ハギュンと、子役出身の実力派ヨ・ジングのダブル主演。対称的な2人の目の演技と沈黙が、台詞以上の情報量を放ち、見るたびに意味が変わるほど緻密に設計された役作りは圧巻の一言。 - 田舎の閉鎖性が生む息苦しさ
マニャンという田舎町の人間関係の密度が最大の恐怖装置として機能する。住民全員が怪しく見え、誰が加担者か最後まで読めない構造が、序盤から終盤まで視聴者を緊張状態に置き続ける。 - 伏線の精密さと二重三重の意味
第1話から張られた伏線が最終話で全て回収される脚本の精度が高く、視聴後に最初から見直すと各シーンに新たな意味が生まれる。1話の冒頭シーンと最終話のラストの対比は特に評価が高い。 - 「怪物とは何か」という哲学的問い
単純な犯人探しではなく、人はなぜ怪物になるのか、誰が本当の怪物なのかという問いを軸に据えた骨太な人間ドラマ。正義のために怪物になることを選ぶキャラクターの葛藤が作品の核心。
Reviews
良かったという声
- 序盤は「誰が犯人かわからない」状態が続いて正直しんどいが、中盤以降は止まらなくなる。登場人物全員が怪しく、無駄なキャラが誰一人いないという構造は見事。初見後すぐ最初から見返したくなった。
- シン・ハギュンの演技が凄すぎる。同じ顔でも話ごとに全く違う感情が乗っていて、1話目のラストシーンで既にファンになった。あの演技だけでもこのドラマを観る価値がある。
- 見どころはキャラクターの「心理状況を映す顔面アップ」の演出。若く潔癖な正義感を宿したヨ・ジングの真っ直ぐな瞳と、シン・ハギュンの底知れない三白眼が対比として機能し、表情だけで物語が語られる瞬間が連続する。
- 百想芸術大賞三冠は伊達じゃない。キャスト・脚本・演出の三位一体で、まさに韓国ドラマのサスペンス分野の最高峰のひとつ。見終わった後に余韻が長く残る。
- 視聴率の推移が右肩上がりだったのが納得できる作品。口コミで評判が広まるタイプのドラマで、3話を過ぎたあたりから「今夜も見なきゃ」という強制力が生まれてくる。
悪かったという声
- 序盤2〜3話はとっつきにくい。田舎の閉鎖的な雰囲気と謎の多い人間関係が暗くて重く、設定整理が追いつかない。気分的に見るのがしんどい日には向かない。
- ヨ・ジングが演じるジュウォンは正義感が強すぎて前半は少し鼻につく。好みが分かれるキャラクター像で、彼への感情移入に時間がかかる。
- 9〜10話あたりが物語のピークで、後半は謎の答え合わせになっていく印象。純粋なサスペンスの緊張感を最後まで求めている人には、失速感を感じる後半かもしれない。
- 全体的に暗くて重い。実力派の女優陣は揃っているが、作品のトーンに合わせて徹底的に抑えた演技と演出がなされているため、派手なビジュアルや煌びやかさを求める層には見た目の華やぎが物足りないという声もある。
For You
- 骨太なミステリーが好きな人
- 演技派俳優の対決が見たい人
- 伏線回収の快感を求める人
- 「マニャン」という特殊な共同体が抱える闇に触れたい人
- 韓国のサスペンスを開拓したい人
Cast
About
| 原題 | 괴물 |
|---|---|
| ジャンル | クライム、サスペンス、ミステリー |
| 話数 | 16話 |
| 放送局 | JTBC |
| 本国放送 | 2021年2月19日 〜 2021年4月10日 |
| 日本配信 | 配信済 |
| 視聴率 | 最高5.991% |
| 監督・演出家 | シム・ナヨン |
| 脚本家 | キム・スジン |
| 制作会社 | JTBC Studios |
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